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2018年7月16日 (月)

書評「ストーリー漫画でわかる ビジネスツールとしての知的財産」

ストーリー漫画でわかる ビジネスツールとしての知的財産大樹七海著)」を読了。いやぁ、むちゃくちゃ面白くて一気に読んでしまった。主人公の熱意とか、作品自体が持つ熱量がビンビン伝わってきたね。
 
知財に関する創作物って小説ではいろいろあるけど、今までどれも面白くなかったものが多かったんだけど、それは知財の専門家がまずは知財ありきでストーリーを作っていたからだと思う。それに対してこの作品はストーリーや人物像を先に固めているから物語自体を楽しめた。
 
知財ってはっきり言って地味で論理的な世界だから、それを物語にするのは難しいと思う。あの下町ロケットにしたって、知財に関する勧善懲悪ストーリーはワンパターン気味なところがある。それをこの作品は練りに練った脚本と紙面から伝わる熱量で上手く面白みを出している。
 
物語の途中でベンチャー社長の主人公が弁理士の資格を取るのだが、読んでいる途中は「弁理士は出願代理の資格なんだからそこは弁理士じゃなくて知財検定でしょ」と思ったのだが、あとがきを見て納得。作者の大樹七海さんは「科学技術や知的財産へ貢献したいという思い」から資格を取ったとのこと。弁理士が出願代理の資格って考えは了見の狭い見方だと反省。
 
あと、作者は3年間で漫画の描き方を勉強したとあとがきにあったが、3年でここまで完成度の高い作品を作れるのにびっくり。漫画家になるってアシスタントから始まって持ち込みとか大変な世界だが、何か表現したい、伝えたいって想いがあれば、そういうのは通り越して世の中に作品を出せるというところに作者の熱意を感じた。
 
ほんと、ストーリー自体は少年ジャンプの友情、努力、勝利に、少女マンガのエッセンスを詰め込んだ王道ものなので、知財に詳しくない人にもオススメです。
 
 
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